中東を巡る一連の軍事的緊張がBRICSのエネルギー供給とサプライチェーンに長期的な影響を与える恐れが強まっている。
最近の攻撃や報復の連鎖を受け、各国は安全保障リスクと経済協力の拡大という相反する課題に直面している。分析はエネルギー供給の混乱が数年間続く可能性を指摘し、BRICS内部では新たな金融支援の枠組み充実が打ち出される一方で実需面の不安定化が同時進行している。
ブラジル
ブラジルでは地方と都市の脆弱世帯を支えるPé‑de‑Meia現金給付の初回支払いが直近に開始された。農業面ではマトグロッソ州に応用研究・技術導入を目指す混成研究ユニットがエンブラパによって開設され、2月の干ばつは4地域で比較的軽微だったと公的気象・農業データが示した。司法面ではサンパウロの高等裁が婦女暴力容疑の軍警中佐の保釈を却下し、リオデジャネイロの裁判所は5日間で約1,700件の女性暴力に関する判決を出した。国営放送EBCは南南協力戦略の一環で会長を中国に派遣し協力拡大を図り、保健当局は医薬品供給網への紛争影響を監視しているが即時の供給不足は確認していない。
ロシア
ロシアでは一連の攻撃への強い反応を示し、イラン関係者の殺害が重大な結果を招くとクレムリンが警告した。報道官は欧州諸国の対応に分裂と関与再開の意欲欠如があると指摘した。軍事面では無人機部隊がハリコフ地域で供給車両30台超を破壊したと主張し、地域防空部隊は国内上空で25機のウクライナ製ドローンを撃墜したと発表、地上部隊はスミー州のポタポフカ周辺を奪還したと報告した。宇宙分野ではProgress MS‑33補給船の打ち上げが計画通り成功した。対外面では、クレムリンが新開発銀行(NDB)の強化を支持し、対西側金融緊張の下でBRICSの成長支援を後押しする方針を示した。
インド
インドでは景気見通しと市場の変動が同時に表れ、格付け会社フィッチが2026年の成長率見通しを7.5%に引き上げる一方で、中東情勢を受けてベンチマークのSensexが約2,500ポイント下落し、Niftyも約775ポイント下落した。金融包摂面ではJan Dhan口座の預金残高が約2兆9,400億ルピーに上り、BPO輸出が従来のITサービスを上回る成長を続ける見込みだ。インフラ分野ではNH‑48のジャイプール〜キシャンガル区間の6車線化に9件の入札があり、国会では謝罪を表明した8人の野党議員の資格が復活した。政府は予算会期中にJan Vishwas法案の撤回動議を準備する意向を示し、商務相はメキシコ側と投資促進で協議した。
中国
中国では指導部が北京の経済戦略で機会、競争の公正性、信頼を強調し、財務相は今後5年の財政政策が開放性と共通の利益を重視すると明言した。生成系AIの商用化は消費者向けハードで急速に進展しており、AIグラスの普及が進みつつある。海外開発案件としてはタンザニアの灌漑プロジェクトが国際舞台で言及され、軍事的緊張とイランの攻撃がホルムズ海峡をはじめ中国のエネルギーと海上供給網にリスクを生じさせているとの報告がある。ウルグアイやレソトとの関係強化も公的に表明された。
南アフリカ
南アフリカでは大統領が人権記念日前に国民統一を呼びかけ、主要政党や市民団体が政治的利用を戒める声を上げた。EFF党首は汚職疑惑を否定し、Contralesaは記念日の政治的利用に反対した。司法では国立検察当局がフリーステート州のアスベスト入札に関連する3,200万ランドの最終没収を確保し、国はマチャベング自治体の衛生改善に約32億ランドを拠出した。地方行政の水問題や警察上級幹部の起訴に関する判断待ちなど、治水・治安面での課題が続いている。
地政学的ショックはBRICSのエネルギー供給と海上貿易ルートを長期にわたり不安定化させる一方で、加盟国は新開発銀行の強化や対外投資・資金移動の拡大で成長支援を進めている。この二律背反は、実需の供給不安と金融支援拡大の両立を困難にし、域内外の経済安定を巡る最大の矛盾を露呈している。