大豆モラトリアム終了でアマゾン最大300万ヘクタール消失の恐れ
大豆モラトリアムの終結により、10年以内にアマゾンの森林およそ150万ヘクタールが失われる恐れがあると、今週木曜(16日)に国際科学誌Scienceに発表された研究が警鐘を鳴らしました。
研究は、大豆モラトリアムが解除された場合に現在から2035年までに伐採面積が約140万ヘクタール増加し、合計で最大約300万ヘクタールに達する可能性があると指摘しており、この想定は地域の森林減少が短期間で加速する危険性を示しています。
さらに、この過程で放出される二酸化炭素は約7億4500万トンに上り、これはカナダの年間排出量に匹敵する規模であると見積もられており、気候負荷の観点からも重大な影響が懸念されます。
研究にはWWFブラジルやグリーンピースの研究者らが参加し、立ったままの森林は降雨サイクルの維持を通じて灌漑や水力発電のコスト削減につながり、その経済的便益はR$ 782 milhõesと評価されていると報告していますが、この価値は大豆の領域拡大で得られる短期的利益を上回るとされています。
こうした評価を踏まえ、研究はモラトリアム終了が一部の生産者に即時的な利益をもたらす一方で、環境的・社会的コストは社会全体に及び、その純益は相殺されるとの結論を示しています。
今年1月、ブラジル植物油工業協会が公式にモラトリアムからの脱退を表明したことを受け、現在この問題に関する訴訟が連邦最高裁判所(STF)に4件提起されており、同裁は8月12日からそれらの審理を始める予定です。
報告書は、現行の協定がブラジル農業の国際的評価を保護し、気候リスク管理の一手段となっていることを指摘しており、裁判の行方は輸出産業の信頼維持と国内外の気候政策評価に直接影響を与えるとの見方が示唆されています。
大豆モラトリアムを巡る今後の判断は、短期的な経済利益と長期的な環境保全・社会的被害のどちらに重きを置くかを問うものであり、その政策決定はブラジルの森林保全と国際関係を左右する重要な試金石になるということです。
(Agência Brasilの情報による。)