米国とイラン、パキスタン仲介で2週間停戦合意
米国とイランはパキスタンが仲介した協議の結果、2週間の停戦に合意し、6週間に及んだ戦闘が一時的に停止する可能性が出てきました。
トランプ大統領は火曜深夜に合意を公表しましたが、それは同氏がイランに対し封鎖しているホルムズ海峡の再開を期限付きで要求し、そうでなければ「文明全体」の破壊に直面するとした期限のわずか2時間前に表明したもので、パキスタンのシェバズ・シャリフ首相は両国の代表団を金曜日にイスラマバードで会わせるよう招いたと述べています。
今回の合意は海峡を通る石油と液化天然ガスの輸送の約5分の1に関わる重要な航路の安全確保を条件とするもので、合意報道を受けて原油価格は急落し世界の株式市場は上昇したものの、航行再開には船会社側の安全確認や関連当局からの指針が必要であり、マースクは現時点で対応を変更していないとしています。
イランの外相アッバース・アラクチは声明で、攻撃が停止すればテヘランは報復を停止し海峡を通る安全な航行を提供すると述べた一方で、街頭では市民が通夜と歓喜が交錯する中で米国やイスラエルの旗を焼く光景が見られたものの、合意の持続に対しては慎重な見方も根強いと伝えられています。
一方、イスラエル側は今回の停戦をめぐり複雑な反応を示しており、ネタニヤフ首相の事務所はイランへの攻撃停止の決定を支持すると表明したものの、野党や元高官らはこの合意がイスラエルの安全を損なう可能性があると強く批判しており、ラピド氏は外交的惨事と断じるなど内政的な反発が顕在化しています。
加えて停戦はレバノンでのイスラエルの作戦には適用されず、南レバノンでは病院付近を含む空爆が続き死者が出ているとの報道があり、停戦の適用範囲をめぐる発言はシャリフ首相の立場とネタニヤフ事務所の説明の間で矛盾が生じているのが現状です。
しかしながら、両国の停戦合意は主要な懸案を解決していない状況を残しており、米側は今後2週間の協議でイランによる核物質の撤去や濃縮停止、弾道ミサイルの除去を強く求める方針を堅持しているのに対し、イラン側は制裁解除や賠償、再開防止の保証、新たな海峡通航に関する制度導入など追加要求を提示しているため、短期的な停戦が中長期的な解決に直結するかは不透明です。
今後はイスラマバードでの代表団協議を通じて核物質や制裁解除を巡る駆け引きが焦点となる見通しで、停戦が恒久化するか否かはこうした交渉の行方にかかっているとの見方が強まっています。