黒海・ノヴォロシースク沖でCPC海上ターミナル接近中の油槽船がドローン攻撃を受け火災
黒海のノヴォロシースク近海、カスピ海パイプラインコンソーシアム(CPC)の海上ターミナル付近で17日、積み込みのため接近中の油槽船が無人機による2回の攻撃を受けて損傷し、船内で火災が発生したものの乗組員により消火されたとCPC広報が明らかにしました。
TASSやブルームバーグの報道によりますと、当該タンカーはモスクワ時間の午前7時(協定世界時午前4時)に積み込みを開始する予定でターミナルへ接近していたところ、2機のUAVによる被害を受けて火災が発生したということで、船長が遭難信号を発したうえで近隣のCPC船舶が乗組員13名を避難させた一方で9名は避難を拒否して船に残ったと説明されています。
CPCは当該タンカーが現在、係船および積み込み作業に適さない状態にあるため積み込みスケジュールから外されたと述べ、同社は積み込みを手配するタンカーのチャーター会社が多くの場合外国企業であることも指摘しました。
被害を受けた船はブルームバーグが関係者の話として名を挙げたノルディック・ゼニスと報じられており、船体の損傷と火災の消火を経て現場の安全確認と損傷評価が進められているということです。
カスピ海パイプラインコンソーシアムはカスピ海地域から世界市場へ原油を輸送する最大のルートであり、1,511キロに及ぶ本管はカザフスタン西部の油田とロシア黒海沿岸を結び、CPCの海上ターミナルを通じてタンカーに原油を積み込む構造になっています。株主にはロシア(トランスネフト経由)、カザフスタン(カズムナイガス経由)、シェブロンやルクオイル、エクソンモービルの関係企業、ロスネフチとシェルの合弁事業などが含まれており、こうした背景があるため今回の事態は物流面での影響が注目される形です。