ホーム ブラジル 市場、今年のインフレ見通し4.91%に上方修正 紛争で燃料・食料価格上昇警戒

市場、今年のインフレ見通し4.91%に上方修正 紛争で燃料・食料価格上昇警戒

市場、今年のインフレ見通し4.91%に上方修正 紛争で燃料・食料価格上昇警戒

※本記事はTHE NEWSのアルゴリズムを用いて執筆されています。

この記事の概要

市場は今年のインフレ見通しを再び切り上げ、IPCAは4.91%に。ところが中央銀行は0.25ポイントの利下げを決め、緩和へ向かう動きと物価上昇の加速が矛盾する緊張を生んでいる。次回Copomを控え、市場は先行きをどう読むのか——この動きが意味するものとは。

市場、今年のインフレ見通しを4.91%に引き上げ

市場が中央銀行の毎週調査であるBoletim Focusで示した今年の全国消費者物価総合指数(IPCA)の見通しは、従来の4.89%から4.91%へと引き上げられ、物価上昇の警戒が一段と強まる形です。

この見通しは中東での戦争が燃料と食料の価格を押し上げている影響を受け、9週連続で上方修正されたうえで、CMNが定める目標3%の許容幅上限である4.5%を超える水準となっており、市場の警戒感を一層高めています。

IBGEによれば3月の公式月次インフレ率は交通と食料品の価格上昇を受けて0.88%となり、2月の0.70%から加速したことが明らかになり、過去12か月の累積IPCAは4.14%と報告されています。

インフレ抑制の主要手段である中央銀行の政策金利セリックについては、Copomが先週満場一致で0.25ポイントの利下げを決定して年率14.5%となっており、これは2025年6月から今年3月まで続いた年率15%の高止まりからの段階的な緩和であり、紛争下にもかかわらず2回連続の利下げが行われた形です。

議事録では委員会が金利見通しの明確な手がかりを示さなかったとされ、中央銀行は文書の中で紛争の動向とその長期化がインフレに及ぼす影響を注視していると述べており、次回のCopom会合は6月16日と17日に予定されています。

今号のFocusに示された市場アナリストの見通しでは、年末の政策金利は年率13%で据え置かれる見込みとなっており、2027年に11.25%、2028年には10%、2029年にも10%へと段階的に低下すると想定されています。

インフレ見通しの長期像では、2027年が4.0%で据え置かれた一方、2028年と2029年はそれぞれ3.64%と3.50%と見込まれており、これを受けて市場は今年の実質GDP成長率を1.85%で据え置きつつ、2027年を1.76%へとわずかに上方修正し、2028年と2029年は双方とも2%成長と見込んでいます。

IBGEの統計では、2025年のブラジル経済は全ての部門で拡大し、とりわけ農業が顕著に寄与して2.3%の成長となり、これで5年連続の成長を達成したことが確認されています。

為替見通しについては、今号のFocusが年末のドル相場を1ドル=R$5.20とし、2027年末にはR$5.30になるとの予想を示しており、為替の動向もインフレと金融政策の行方を左右する重要な要因となっています。

TH
THE NEWS 記者
THE NEWS 編集部 2026年5月11日
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